
|
サハリン2 日本向け液化天然ガス
|
『週刊 新社会』 2009年3月10日号より
|
|
麻生首相は2月18日、サハリンを訪問、液化天然ガス(LNG)製造工場の稼動式典に参加した。「サハリン2」事業計画は1994年、ロイヤル・ダッチ・シェル社と複数の日本企業、ロシア政府が共同して島北東部のオホーツク海鉱区から石油と天然ガスを採掘する事業で石油生産はすでに始まっている。
ガスは800キロのパイプラインで島南部プリゴロドノエの工場まで運搬、LNGに加工、日本にタンカーで海上輸送される。鉱区周辺は流氷接岸や高波など気象条件が厳しく、パイプラインが森林地帯を抜け、サケ・マスが産卵する川の底部を通過していることから06年に環境基準の不備が指摘され、ロシアのガスプロム社が合弁企業の51%の株を取得した。計画では約6割が日本市場向け、残りは韓国、米国向けである。
★
ロシア側にとっては欧州市場に加えてアジア太平洋地域へ輸出先が広がり、日本にとってはインドネシアからの輸入に依存してきたLNGの調達先を多様化できることになった。08年の日本のガス供給量は約6900万トン、「サハリン2」からは年間600万トンの輸入を予定している。
★
LNG生産開始式典前の日ロ首脳会談で、両首脳は領土問題、極東・東シベリアの経済協力について話し合った。3月末に予定の上海協力機構主催のアフガニスタンに関するモスクワ会議に日本が初参加すること、4月2日予定のロンドンでの金融・世界経済に関する首脳会議と7月のG8サミットで首脳会議を開くなど両国の政治対話は進んでいる。
「サハリン2」と同時に「サハリンー」プロジェクトも進行しており、2012年にはウラジオストクでAPEC首脳会議が予定されている。(富山) |
 |
|