原油取引  米ドル離れを模索

『週刊 新社会』 2009年10月20日号より


 10月6日付英インデペンデント紙によれば、原油取引について米同盟国であるサウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェート、カタールなどの湾岸諸国が、ロシア、中国、日本、フランスとともに米ドルに代わる複数通貨のバスケット制度を探っている。

 すでに複数回の会談で関係各国の財務・中央銀行担当者と「ドルベースにしない」価格システムを検討、ブラジル、インドも計画に協力を示し、中国銀行筋は移行通貨として金を提案している。

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 7日に閉幕したイスタンブールのIMF・世銀年次総会を前に、ズーリック世銀総裁が米経済力の後退を「経済危機下の国際経済の力関係の変化」と認めるなど、相対的に中国の発言力が増している。

 中東諸国に対する中国の輸出は自動車、食糧、衣類、兵器など各国の輸入額の1割を超え、輸入では原油の60%以上を中東とロシアに依存している。

 今年、米国に阻止されてきたイラクでの石油採掘権を獲得、対イラン・スーダン・リビアとの経済関係では米国の優位に立っている。

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 産油国イランはすでに数年前からドルに依存しない原油決済制度を実施しているが、ペンタゴンは同国への軍事攻撃の可能性を隠していない。

 「イラクの自由作戦」がフセイン・イラク政府による「石油のユーロ決済」 (00年9月)が発表された後に始まり、親米政府の樹立が実行されてきたことを見れば、現代の戦争が経済・天然資源・国際通貨を軸に展開しているのは一目瞭然だ。

 その一方、石油、・ガス、その他の天然資源の国家主権を守るため産油国ベネズエラを中心に非ドルベースの新エネルギー経済協力機構が設立され、中南米・カリブ海地域及びアフリカ諸国に浸透し始めている。(富山)