第1次戦略兵器削減条約が失効  新条約は成立せず

『週刊 新社会』 2009年12月15日号より


 9カ月間8回の米ロ交渉が後継条約を締結できないまま、第一次戦略兵器削減条約(START−1)はグリニッジ標準時12月5日午前0時に失効した。

 当条約は冷戦期91年7月31日、米ソ間で締結され、双方の戦略核戦力─大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)および運搬手段(重爆撃機)の総数─を減少させた重要な核軍縮の努力であった。

 ロシアがソ連邦の法的後継国とされ、01年12月、米誌両国はSTART-1にもとつく義務履行を宣言した。現在、地球上に貯蔵されている核兵器総数のうち米ロニカ国だけでその95%を所有している。

 オバマ・メドベージェフ両首脳は4日、電話会談で「できる限り早期に新条約を発効させる」と共同理解を発表、交渉はジュネーブで来年継続される。

 両国は02年、運搬手段についての制限や退役した核兵器の破壊義務をつけず、新たな検証体制をつくらないとの項目を盛り込んだ戦略攻撃兵器削減条約(SORT)を締結しており、SORTの効力はそのまま維持される。

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 新条約は現在配備中の核弾頭数を約3分の1削減すると期待されるが、締結には新たな検証・監視活動体制の確立、「弾頭数」の定義(配備/非配備、戦略/非戦略)、運搬手段数、搭載能力の換算など多くの問題を解決しなければならない。

 今日の核弾頭の性能は格段に向上し、信頼性を維持したまま寿命が伸びており、さらに米国防総省は「ならず者国家」に対し、弾道ミサイルに通常弾頭を搭載する計画をもっている。

 両国とも議会の条約批准に数カ月必要とし、さらに来年5月には核不拡散条約(NPT)再検討会議が予定されており、早期の締結が迫られている。(富山)