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  4. 2016.04.12
 
改憲させない 参院選で勝つ
戦争法の発動阻止



 専守防衛を180度転換し海外での集団的自衛権の行使を容認する戦争法が3月29日に施行された。同時に、戦争法制推進を財政的に担保する防衛費が初めて5兆円を突破した16年度予算が衆院本会議で自公等の賛成多数で可決、成立した。同夜、3万7000人が国会を取り巻き、「戦争法廃止」「憲法を守れ」と声をあげた。翌日、安倍政権は「せっかくできた平和安全法制(戦争法制)と日米の絆(日米同盟)を壊させない」と、野党5党が提出した安全保障関連法廃止法案の審議を拒否することを決めた。安倍首相は次のステップとして、憲法「改正」の悲願達成に踏み出した。
 

 戦争法は日米同盟による抑止力を高め、「戦争を未然に防ぎ、国民の命と平和な暮らしを守る」(菅官房長官)ことを名分に成立した。安倍首相の「積極的平和主義の旗」にこの欺瞞が染め抜かれたが、戦争ほど国民の命と暮らしを破壊・毀損する人類の行為はない。
 戦争法は施行された。だが、その発動は先送りされた。初動の課題とされている南スーダンPKO(国連平和維持活動)の駆け付け警護等の拡大任務(積極的PKO)は、秋の第11次派兵から適用することを予定する。日米物品役務相互協定(ACSA)「改正」案も先送りされた。首相は教育訓練等に周到な準備が必要と説明したが、参院選(同日選も)での争点化を回避するためだ。
 1月以降の朝鮮による核実験・弾道ミサイル発射は、日本にとって戦争法の発動訓練の格好の機会となった。安倍首相は「日米同盟の協議連係、協力を切れ目なく行うことが可能となった」と評価した。だが、ジャパンハンドラーのアーミテージ元米国務省副長官は次の課題として「高い水準の相互運用性」を指摘し、「日米の政策・行動の統合」を求める。これも参院選後に具体化されるだろう。
 来年4月1日実施が確定している消費税の10%への増税も先送りが濃厚となった。あくまで参院選(同日選)乗り切りが目的で、再来年4月になることもあり得る。14年の3%増税の際、再延期しないとして景気条項を削除したが、その公約違反を糊塗するために安倍政権は罠を仕掛けた。

 消費税の増税再延期のハードルとして安倍首相は、「リーマンショックや大震災のような重大な事態」や「世界経済の大幅な収縮」を設定した。更に「経済が失速しては元も子もない」とフォローした。再延期の理論づけにノーベル経済学賞受賞学者らの権威を借りたが徒花となった。
 子どもでも分かることだが、消費税とその増税は民衆の消費力を奪う。世界経済や震災など外的要因ではなく、政権の政策が原因で経済は失速し、アベノミクスの破綻は隠しようもなくなる。
 この矛盾の前に、安倍首相の選択肢は2つとない。消費税増税を参院選(同日選)後に再延期すること。但し増税実施時期の明示は得策としないだろう。
 たのみのアベノミクスについて、安倍首相は「デフレではない状況を作りだすことができた」と自賛し、国民総所得の40兆円奪還、税収15兆円増、110万人以上の雇用増、有効求人倍率の高水準、ベアと最賃の3年連続引き上げのアベノミクス効果を特筆する。が、所詮アベノミクスは「ガラスのアゴ」。砕け散る定めにある。安倍政権の最終目標は「憲法改正」。「(参院で改憲議席が)3分の2を構成したい」「私の在任中に成し遂げたい」と野望を露出する。
 参議院(定数242)の3分の2は162議席。自公と野党統一がしのぎを削る。4月24日投開票の衆院北海道5区補選は前哨戦。ちなみに安倍政権は衆院選挙区の1票の格差是正も先送りした。


 
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