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2012.1.1
勤労国民の未来へ
「99%」が決意を固める年に 

見える未来は勤労国民の貧困化。多国籍大企業は労働者や中小企業、農林漁業を切り捨て、税負担すら嫌う。国会は衆参両院とも保守二大政党やそれに連なる政党に席巻されている。政治と社会のあり方に対して、「99%」が決意を固める年が明けた。


 可処分所得が年間125万円以下の貧困世帯の割合が09年時点で16・0%。それ以下なら貧困とされる基準の貧困線も、97年の149万円をピークに、いまや125万円に下がり、それでも貧困率が上がっている。

 11年8月時点の生活保護世帯数は150万世帯弱。貧困線以下は生活保護水準以下と考えられるが、貧困率からいって約780万世帯が該当しよう。しかし、実際の生活保護世帯数はその19%に過ぎない。


 貧困の過酷な実態


 08年末から09年初めにかけて、東京の日比谷公園で「年越し派遣村」が開設され、貧困問題を社会に突きつけた。それは不安定雇用と失業即ホームレスという日本社会の苛酷な実態をあぶり出し、構造改革のもたらした危機が身近に迫っていることを明らかにした。

 そのことによって民主党中心の連立政権が期待を受けて成立した。しかし、それはすぐに幻想であったことを思い知らされた。普天間基地問題は、ブーメランのように自公政権の方針に回帰し、恥じるところがない。

 「生活が第一」のマニフェストの財源は消費税増税しかないことが程なく明らかになった。しかも、その財源は法人税減税の穴埋めに使われてしまう。一体改革であるはずの社会保障の議論は、その水準をいかに下げて制度を存続させるかということしか頭にない。

 大阪の知事・市長ダブル選挙の結果は、保守二大政党とそれに連なる政治に対する反発である。大阪では新たな経済成長を打ち出したが、いまや、経済成長が直面する諸問題を解決する訳ではない。

 富の分配のゆがみこそが問題なのであり、ウォール街での「99%運動」に象徴されるように、そのゆがみによってもたらされた「格差と貧困」をどうするのかということが焦点である。その点、これまでの手法では格差を広げ、貧困を深刻化させるだけだ。しかも、民主主義の破壊という取り返しのつかない事態につながる恐れは強い。憲法改悪強行の危険も高い。


 人々と話し込もう


 確かに、現在の社会や政治は閉塞状況である。それに対する不満と怒りは水面下でマグマのように溜り、いつ臨界点に達するか分からない。問題はその爆発の方向性である。

 そのために新社会党は小なりといえど、勤労大衆の未来に責任を持つ。今年は解散総選挙もあり得る。しかし、憲法を暮らしに生かそうとする政党や団体はばらばらだ。これをつなぐことこそ大切であり、そのためのテーマは多すぎるくらいだ。

 脱(反)原発、米軍基地撤去、消費税増税やTPP、雇用問題の抜本的改善など、共通の課題は尽きない。これらの課題を住民、労働者と接する自治体や職場の現場から運動として起こそう。一人ひとりと話し込もう。地味かもしれないが、このこと抜きにうまい手などない。

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