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2012.3.27
共通番号法案
国民監視を許すな 廃案に 

 野田内閣が消費税増税に連動する形で成立を目論む共通番号(マイナンバー)法案など関連3法案は、策定中に宣伝されていた「社会保障の充実」といった大義名分は消え失せ、「刑事事件の捜査」といった国民監視・管理の強化が前面に出たものになっている。

 

 われわれは、政府が共通番号制導入のうたい文句にした「弱者に給付」などまやかしだと批判してきたが、全くその通りだった。しかも、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)がベースの「国民総背番号法案」だ。

 消費税を増税すると低所得者の負担が大きくなるから、共通番号制度で負担と給付のバランスをとるというのが、政府の宣伝文句だった。ところが、国会に提出された法案をみると、それは真っ赤なウソだった。脱ぎ捨てた衣の下から鎧(よろい)≠ナある。


 管理する側のため


 これまでの政府の説明は、「主権者たる国民の視点に立った番号制度の構築」。ところが、法案第1条(目的)は、行政が番号による個人・法人の識別機能を活用して効率的な個人・法人の管理・利用と、行政機関の間での迅速な情報の授受を可能にすること。

 あくまでも、管理する側の効率化と管理強化のための番号だと宣言する。次に、手続きの簡素化による負担の軽減と、本人確認の簡易な手段を国民が得られるように、とある。しかし、「国民主権」ではなく、行政のための番号なのである。

 「簡素化」はあっても、これまでの「真に手を差し伸べるべき者に対する社会保障の充実」も、「国民生活を支える社会的基盤構築」も、「国民の権利を守り、国民が自己情報をコントロールできる社会の実現」も、「個人の権利・利益の保護」も、すべて消えた。


 「公益」を口実に


 消えた大義名分の代わりに出てきたのは、「刑事事件の捜査」など国民監視・管理の強化だ。法案17条1項10号〜13号には、刑事事件の捜査や裁判の執行、租税に関する犯則調査や、「その他政令で定める公益上の必要があるとき」は利用可能とある。「公益」を口実にすれば、何にでも使えるというのだ。

 さらに「刑事事件の捜査」については、第三者機関である個人番号情報保護委員会が行う監督業務の適用から除外されており、法案の策定中には全く検討されなかった治安立法的な内容が盛り込まれている。これがマイナンバー法案の本当の目的だったのだ。

 財務や警察官僚などは、国民総背番号制度導入という悲願・野望の実現のため40年来血道を挙げてきた。今、それが国会通過の手前まできてしまった。

 
 あの人たちは今は

 
 住民基本台帳法を改定し、全国民に11桁の番号をふる住基ネット法が通った99年、「命をかけて自民、自由、公明の暴挙と闘う」と「プライバシー議連」に名を連ねた顔ぶれは今、政府の要職や自治体首長になっていて、推進側にいる。

 明確な反対は、社民、共産だけという極めて厳しい情勢で、対決法案にもならないが、このまま通してしまうわけにはいかない。地域で集会や学習会をし、地元の国会議員に働きかけていくなどの積み上げが急がれる。


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