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2012. 6.12
市職員の政治活動禁止
公務員も人間・労働者だ 



 大阪市の橋下徹市長は、市の職員の政治活動を禁止し、罰則を盛り込んだ条例を新たに制定するという。労使交渉の厳格化という組合活動の規制で職員の経済的要求を封じ、あわせて政治的、社会的な要求まで封じるものであり、断じて許せるものではない。

 確かに現行法制は、公務員の政治活動を大幅に制限している。そのこと自体が憲法21条の表現の自由や政治活動の自由に違反し、勤労国民は闘いで突破してきた。しかも、地方公務員法には政治活動の制限はあっても、罰則規定はない。
 しかし、条例案には国家公務員法と同様、政党などの政治的団体の機関紙の発行や配布、政治的目的をもって、多数の人の行進やその他の示威運動を企画、集会などで拡声器を使って政治的目的をもった意見を述べることなどを禁止し、違反した者には2年以下の懲役、100万円以下の罰金を課すとしている。
 さらに、地方公務員法の対象外である交通局や清掃など現業職員にも適用するという。

 闘いの弱さ突かれ

 憲法は、公務員は全体の奉仕者(15条)という。また、公務員には憲法の遵守義務(99条)があるのであって、国、自治体の責務が、国民・住民の基本的人権の享有を保障することであるならば、それに従って公務員の仕事は制約(政治的自由の制限)を受ける。
 だが、それに反し、公務員の地位と権限を利用し、「一部の奉仕者」(一党一派・一利益集団)として政治的立場に基づく差別的行政を普通の公務員がしているだろうか、それ以上にその職務上の権限があるだろうか。あえて言えば「一部の奉仕者」として振舞っているのは、政・財と癒着する一部の高級官僚ではないのか。
 普通の公務員労働者、そして公務員労働組合に問われているのは、公務員も人間であり、労働者だという自らの闘いを国民・住民の基本的人権の享有を保障する闘い=政治闘争と結びつけることが弱かった、そこを突かれているということではないだろうか。

 大飯再稼働でボロ 

 維新の会は、新自由主義の急先鋒だ。医療・福祉・教育、そして公共交通、水、清掃=環境など住民生活の基盤を掘り崩そうとしている。すなわち公的責任を放棄し、公共の福祉をすべて民営化、住民の自己責任の下に置こうというのである。
 そして職場では、賃下げ、人減らしだけでなく、民営化に伴う分限免職=解雇の嵐が襲っている。君が代強制条例、教育基本条例、職員基本条例に続く「労働組合規制条例」「政治活動禁止条例」は、様々な意味で新自由主義的な政策に抵抗する公共部門、そこの労働者、労働組合に対する先制攻撃である。
 第一に大阪府・市職員に対する、第二に、「大阪から公務員改革を始める。ギリシャのようになるな」というように全国の公務員労働者に対して「お上」に楯突くやつは許さないというわけだ。
 維新の会は国政進出を狙っている。公務員を悪玉にし、新自由主義の抵抗勢力を叩く戦略である。しかし、橋下パフォーマンスも大飯原発再稼働容認でボロが出た。公務員労働者の反撃に期待する。


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