新社会党
  1. トップ
  2. 週刊新社会
  3. 道しるべ
  4. 2012.9.18
2012. 09.18
「原発は抑止力」
森本防衛相は核武装論者


 森本敏防衛相が就任前の今年1月、日本の原発政策の維持を主張し、「原発は単にエネルギーだけの問題ではない」「周りの国から見て非常に大事な抑止的機能を果たしている」などと述べていたことが明らかになった。


 森本防衛相の発言は、札幌市内で行われた電力関係の講演会で森本氏が講演した後の座談会で飛び出したもので、8月6日付『東京新聞』が掲載した。当時、拓殖大大学院教授だった森本氏は持論を述べたに過ぎないのであろう。

 だが、原発を維持することが潜在的核武装能力を蓄え、抑止力として周辺諸国に機能するという思想の持ち主が、防衛大臣の職にある民主党・野田内閣の〃異常さ〃は指弾されなくてはならない。

 核武装論の水脈 

 自民党総裁選に名乗りを上げている石破茂氏は、福島原発事故後の昨年8月、「原発を維持するということは、核兵器を作ろう思えば一定期間のうちに作れるという『核の潜在的抑止力』になる。逆にいえば、原発をなくすということはその潜在的抑止力を放棄することになる」と持論を展開した。

 森本・石破両氏の発言は言い回しは違っても、内容は全く同じであり、両氏は明らかに「日本核武装論者」である。

 核武装の検討を容認する国会議員が多数いることが明らかになっているが、政界などの地下には核武装論の水脈≠ェある。その水脈が川のように吹き出したのは、最近では2006年に北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が核実験を行った時だった。

 核武装論湧噴の狙いの一つは、「非核二原則化」という説がある。隣国の核の脅威に対抗するには、核の持ち込みを公に認めるしかないと世論を誘導するためという指摘である。

 日本の核武装化が直ちに現実的でない以上、核武装論者の当面の標的が非核三原則であることは間違いないだろう。だが、核武装論者が常に機会を窺っていることに注意を払わなくてはならない。

 原発と核は一体

 日本の核政策の枠組みは、@原子力基本法A非核三原則B核不拡散条約(NPT)の枠組みの中で国際原子力機関(IAEA)の査察を受けるというものだ。
 そして今年6月、原子力基本法に「わが国の安全保障に資する」が追加された。歴代政府は、憲法は自衛のための核武装を禁じていないという見解だ。

 原発と核兵器は、ウラン採掘から濃縮までの工程が全く同じで、濃縮ウランは核兵器、原発燃料のどちらにも使える。使用済み核燃料から取り出すプルトニウムは、核兵器転用が可能だ。原発と核兵器開発は、不離一体の関係にある。

 核兵器と原子力発電は、あざなえる縄のように一体をなすのである。そのことを知り尽くしている政治家など日本核武装論者の発言・動向に注意を怠ってはならない。


 ↑上にもどる
一覧へ
トップへ