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2012.11.06
米兵の暴行事件
基地撤去すれば根絶できる


 沖縄は、米海軍2兵士による女性への性的暴行事件(10月16日)で、県民の怒りは沸点に達している。繰り返される米兵の事件・事故の根絶は、日米地位協定の改定では無理、安保条約を廃棄し、基地を撤去しなければ不可能だ。


 沖縄では事件の翌17日、在沖米軍基地司令部が置かれているキャンプ瑞慶覧前で怒りの抗議集会が開かれた。また沖縄県の仲井真弘多知事は、政府・防衛省に「正気の沙汰ではない」と厳重に抗議し、日米地位協定の改定を申し入れた。
 22日には、県議会が抗議決議・意見書を全会一致で可決した。決議は、垂直離着陸機MV22の強行配備に加え、今回の女性暴行事件で、沖縄県民の我慢は限界を越え、在沖縄米軍基地の全面撤退を求める声が出ていることを指摘している。
 

 背後に差別の構造


 仲井真知事は訪米し、キャンベル国務省次官補(東アジア・太平洋地域担当)とリッパート国防総省次官補(アジア・太平洋地域担当)に強く抗議、「一層の綱紀粛正と、再発防止のための実効性のある具体的な対策を講じるよう求める」要請書を手渡した。 
 沖縄は、アジア太平洋戦争で唯一地上戦による多大の犠牲を出した。復帰後の40年も、日米同盟の名の下で政府及び本土側による差別が続き、その構造は今も変わらない。米海兵隊普天間基地へのオスプレイ強行配備は、その一例だ。
 強行配備への抗議行動が連日続いている最中の暴行事件である。これに対し日本政府は、「厳重に抗議」「綱紀粛正」とその場しのぎの対応に終始している。

 沖縄での米兵による事件・事故は跡を絶たない。復帰から09年まで、米兵の起こした事件・事故の検挙数は5643件、そのうち強姦を含む凶悪犯罪は562件(沖縄県警本部・2010年統計)。
 しかも強姦罪は親告罪で、被害者からの告訴がなければ公訴を提起できない。そのため泣き寝入りなどのケースが多々あり、米兵の犯罪数は統計をはるかに上回ると見られる。こうした犯罪は、沖縄だけでなく米軍基地がある岩国、横須賀はじめ全国に及ぶ。


 安保条約ある限り


 事件・事故を起こした米兵は、日米地位協定によって超法規的な特権で厚く保護されてきた。米兵の犯罪は米軍法が優先し、日本の刑事訴訟法が及ばない状態が続いている。
 そのなかで、米兵の犯罪が度重なり、1995年に起きた少女暴行事件以降、米側は「公務中を除き好意的配慮を払う」としたが、決定権はあくまでも米国側に委ねられている。

 軍事同盟を日米関係の基軸とする限り、沖縄は「超法規」が支配する植民地とみなされ、米兵の凶悪犯罪は根本的にはなくならない。
 日本政府は、日米安保条約廃棄・在日米軍基地撤去を視野に速やかに日米地位協定を改定し、「思いやり予算」も見直すべきである。


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