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2013.1.22
「安全運転」というが
早くも衣の下からヨロイ


 安倍政権がスタートして1カ月になろうとしているが、タカ派・右翼首相の名に恥じない路線が次々と打ち出されている。2013年度予算の防衛費1000億円増をはじめ教育、安全保障、歴史認識で有識者会議の設置が目白押しだ。


 伊勢神宮を参拝した安倍晋三首相は1月4日、伊勢市内で年頭の記者会見に臨み、「経済再生に向けてロケットスタートを切る」などと述べた。8日に安倍内閣が経済政策の司令塔と位置付ける経済再生本部の初会合が開かれ、9日には経済財政諮問会議が3年ぶりに再開した。


 助言機関目白押し


 参院選までは経済復興に全力投球し、参院選に勝利して右翼公約=安倍カラーの実現を本格化するというのが安倍首相のシナリオだ。
 安倍首相は、「外交安保3大課題」を掲げ、外交安保政策を首相官邸が担当するための日本版国家安全保障会議(NSC)創設、米国が攻撃を受ければ日本が攻撃されたとみなして敵を攻撃できる集団的自衛権の行使、歴史の過ちを認めた過去の日本政府(村山首相・河野官房長官談話)の見解を見直すとしている。
 これら「安倍カラー」を打ち出すための助言機関が近く構成されるという。この中でNSCや集団的自衛権、それに安倍首相が「自虐史観からの脱皮」「愛国教育の強化」を叫び、力を入れる教育再生会議は第一次安倍内閣の焼き直し・より右翼的再挑戦となる。
 村山・河野談話の見直しは、「侵略の歴史」否定に没頭する安倍氏がかねがね主張しており、新たに「安倍談話」として内外に示すことを表明したもので、菅義偉官房長官が昨年末の記者会見などで明らかにした。 河野談話は、従軍「慰安婦」の強制連行に旧日本軍や警察が関与したとする内容で、自民党の宮沢内閣が1993年8月に河野官房長官談話として発表した。河野談話は閣議決定されていない。


 村山談話否定狙う


 「慰安婦」問題をめぐって第一次安倍内閣は、07年に「政府が発見した資料の中には強制連行を直接示すような記述も見当らなかった」とする答弁書を閣議決定している。 菅長官は歴史認識に関し、「閣議決定を踏まえ、内外の有識者、歴史学者の研究を検討するのが望ましい。私がそういう立場の人に聞くこともあり得る」と有識者会議の設置を表明した。これは、閣議決定されていない河野談話を「答弁書」を踏まえて見直すと言明したものだ。


 村山談話は「植民地支配と侵略」への「痛切な反省」と「心からのお詫び」を表明し、95年に閣議決定された。第一次安倍内閣は村山談話が政府見解であることを踏まえて踏襲し、菅長官は踏襲の継続を表明した。
 新たな「談話」の策定は、安倍内閣としての歴史認識を打ち出すことで村山談話の否定を狙うもので、アジア諸国などの反発は必至だ。


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