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2013.03.26
「武器三原則」の緩和
「死の商人」の道に踏み込む



 安倍内閣は3月1日、官房長官談話で自衛隊の次期主力戦闘機F35の部品製造に日本企業の参画を容認し、「武器輸出三原則」の例外扱いとした。安倍政権による集団的自衛権容認の動きと併せ、憲法前文や九条を否定する策動だ。


 「武器輸出三原則」は、1967年の佐藤栄作首相と、76年の三木武夫首相の政府答弁によって確定した国是である。
 その原則は、 共産圏諸国 国連決議の輸出禁止国 国際紛争当時国およびその恐れがある国を対象として武器の輸出を禁じ、三木首相答弁は、この3点に「武器」の厳密な定義を加え、今日に至っている。


 例外重ねて緩和


 ところが、この三原則には事実上の骨抜きを目論む「例外」扱いが数々加えられてきた。
 83年には「対米武器技術輸出供与」での例外、2005年の米国とのミサイル防衛システムの共同開発での例外、11年の野田内閣の「平和・国際協力」に資するもの、日本との安全保障関係が担保される防衛装備品を例外とし、事実上の3原則の緩和が進んできたのである。
 今回も、42機調達予定のステルス戦闘機F35を「日米安全保障体制の効果的な運用にも寄与」と武器三原則の例外とした。日米安保下の日本は例外のオンパレードで、事実上の3原則なし崩し解禁・死の商人の道に踏み込もうとしている。
 また、集団的自衛権の行使容認の動きと相まって、日本は日米韓豪の共同作戦体制の一員として武器の生産と輸出を含めた軍事的役割を事実上担う道に入り込むことになる。
 武器輸出緩和を強力に推進しているのは、経団連はじめ日本防衛装備工業会、防衛調達基盤整備協会などの二十数社。財界はこれまで政府に対し度々、要望や提言を出してきた。
 最近では10年に「新防衛大綱への提言」をまとめ、「新たな武器輸出管理原則」にいう「国際的な安全保障環境」の下で防衛産業の基盤強化・拡大に向け、武器輸出緩和による軍需産業の育成を要求している。


 軍需産業の嘆き


 ちなみに、「2007年の防衛生産額は1兆9千億円、工業生産総額の0・6%」(経産産業研究所HP)であり、「これでは軍需産業は成り立たない」と嘆いているのだ。
 例えば海上自衛隊のイージス艦の建造には2200社の国内企業が参加しているが、武器の輸出解禁となれば、これが利益率の高い成長産業への基盤強化につながると期待しているのである。
 その「期待」が実現した一例が、12年6月に行われた宇宙基本法改定で、宇宙の軍事利用による産業育成だ。
 「国際貢献や人道支援」を口実に対外政策の重要な変更が相次ぐが、米国の利益の肩代わりと財界のあくなき利潤追求によるもので、その先には九条改悪があることを肝に銘じなくてはならない。


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