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2013.04.09
アベノミクス春闘
一時金止まり、ベア届かず


 2013年春闘は、劇場型「アベノミクス」に演出された。労働組合のないコンビニ御三家などが、一時金や賃上げの異例発表をした。労働組合は陰となって表に出なかった。今年も一時金が調整弁となり、賃上げに手が届かなかった。


 最賃廃止にも言及


 連合=賃上げ1%、全労協=時給1000円・月給1万円、全労連=月額17万円以上、13春闘で掲げた労働3団体の要求だ。これに対し、経団連など経営側は、定昇の凍結・延期に言及した。 
 経団連は経営労働政策委員会報告で、デフレと円高による国際競争力低下を理由に、企業存続と雇用維持が最優先、総額人件費抑制を強調し、12年の指針に比べ一段と硬化した。
 また、報告は地域別最賃に触れ、大幅に引き上げられたことで産別最賃の水準が地域別最賃を下回るケースも出ているとし、「(産別最賃は)使命は終えており、速やかに廃止すべき」とまで言う。
 地域最賃の大幅引上げなどはなく、産別最賃の低さを覆い隠しているのが実態だ。経営側は、地域別最賃の改定にピリピリし、底上げを警戒している。アベノミクス効果を論じるなら、最低賃金の引上げこそ、景気回復の柱になる。


 劇場型春闘を演出


 アベノミクスは、バブルを招来するとともに春闘を劇場型にした。円安・株高の市況好転を背景に、安倍首相の経営側への賃上げ要請は、ベアを放棄させ一時金を調整弁にして春闘妥結を演出した。
 そもそも一時金の満額回答などは、労働組合が要求額を下げた揚げ句の回答である。「春闘解決はアベノミクス効果による追い風」などという評価はマスコミの詭弁でしかない。
 13春闘は、金属労協をはじめとした主要労組が3月13日、14日に集中回答日を設け、経営側に賃金回答を迫った。結果として、「賃上げの調整弁になっている一時金の確保交渉」「職場闘争によらない交渉重視の幹部闘争」に終始した。
 産別が見解を発表している。賃金構造維持分の確保は、中小組合交渉の下支えと社会的責任を果たした(金属労協)、賃金カーブの維持と一時金確保をした(私鉄総連)、ベア獲得こそできなかったものの、夏季手当や諸手当の改善をした(JR連合)等々。 


 だが、春闘本来の姿である職場闘争が見えなくなった。まして、アベノミクスに頼ったかのような春闘に形作られてしまったのは遺憾だ。


 痛くない資本の腹


 金属関連の中堅・中小組合の春闘結果が3月26日発表された。「一時金で前年上回る回答」などの見出しが新聞に踊った。「賃上げ」と錯覚するような発表だが、定昇相当分の確保と要求額を下げた一時金の実施で、資本の腹は痛まない。 
 これから地域に結集する労組がヤマ場を迎える。総労働対総資本の対決を連想させる労組の団結と支援こそが、勝利の展望を開くのだ。


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