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2013.05.14
3本目の矢「成長戦略」
解雇の自由化≠ェ柱だ



 

 円安・株高を背景に、安倍内閣の支持率は高止まり状態。悪乗りした安倍晋三首相は、憲法96条改定を参院選の争点に押し出し、アベノミクス3本目の矢・成長戦略の要として規制緩和を打ち出す。その柱は「解雇自由化」だ。


 第二次安倍内閣は発足直後、「経済再生」を呼号して「日本経済再生本部」を設置し、その下に、競争力強化や国際展開に向けた成長戦略の調査審議をするとして「産業競争力会議」を設置した。


 労働代表は排除


 産業競争力会議は安倍首相を議長にメンバーは16人、10人が民間議員で内8人は経営者だ。それだけ財界の声がストレートに反映する会議になっている。 エネルギーやTPP参加問題など7つの部会を設けている「会議」では、「雇用制度改革」も主なテーマとなるのに、労働者の代表は排除されている。アベノミクスの要である雇用の流動化を図る規制緩和の推進にとって、邪魔だから排除したのだ。
 労働問題では労使の利害が鋭く対立し、しかも労働者は圧倒的に不利だ。したがって労働法制を議論する政府の審議会などは、労使の委員に有識者加えた3者で構成されるのが当然となっており、世界の常識だ。
 これまで数回の会議を開いているが、3月15日の第4回では、民間議員が解雇を原則自由にする法改正を求め、「お金を払って解雇できるルール作り」が議論の俎上に上った。


 「人材力強化・雇用制度改革」の議論で、武田薬品の長谷川閑史社長は「労働契約法に解雇自由の原則を明記すべきで、再就職支援金を払えば解雇もできる制度」を提案した。
 提案は、労働契約法の「解雇権濫用の禁止」(16条)撤廃を求めるものだ。16条は「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」としている。
 そのためローソンの新浪剛史社長が会議で、「解雇四要件を全て満たすのは大変厳しく、解雇選定基準を柔軟にすべきだ」と求めたように産業競争力会議は、政府に解雇自由化の流れを促進するよう迫っている。


 安倍内閣は「産業の新陳代謝」を掲げ、「成熟(衰退)産業から成長産業へ失業なき円滑な労働力移動を図る」とする口実の下に、雇用維持型から労働力移動型への転換、すなわち解雇自由化を図ろうとしている。


 労働ビッグバン


 安倍内閣が6月に経済対策の「第3の矢」としてまとめる「成長戦略」の要は労働の規制緩和・解雇自由化だ。
 小泉構造改革路線を継承した第一次安倍内閣は、「残業代ゼロ法」のホワイトカラーエグゼンプションの導入など労働分野のビッグバン≠ノ手をつけようとしたが、退陣で頓座した。二度目の正直≠ネど決して許してはならない。

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