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2013.05.21
生活保護基準引下げ
国民生活の切下げに連動



 

 安倍内閣は8月から生活保護基準を大幅に引き下げ、生活扶助費を3年間で約670億円減らすため、近く法案を5月17日にも閣議決定する。引下げは生保基準を標準にする就学援助や保育料免除、住民税の非課税基準など連動、悪影響が出る。


 政府は、生保基準の引下げは、消費者物価の下落分を下げるとするが、下落したのはデジタルテレビなど家電や家具などで、アベノミクスの影響でガスやガソリン、トイレットペーパー、食料油などはむしろ値上がりしており、生保世帯に物価下落の恩恵は届いていない。
 にもかかわらず、削減幅は平均6・5%、世帯によっては最大10%、受給額が減る世帯は96%に及ぶ。そして、生活保護費の切下げの影響が生保世帯だけでなく、国民生活の全般に及ぶことをしっかり認識し、反対することが問われる。


 税や保険など影響


 まず、住民税の非課税限度額だが、生保基準を参考に決められているから、これまで非課税の場合に受けられてきた、保育料の減額や免除が受けられなくなる可能性が出てくる。
 それは、国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険、国民年金の保険料などの保険料減額・免除も同様で、自己負担限度額が引き上げられてしまう。
 就学援助の給付対象基準は千葉県習志野市の場合、生保基準に準じて生活保護基準の1・3倍の所得まで範囲を広げて行われている。生活保護基準が引き下げられると、世帯によっては援助の対象から外れ、打ち切られる可能性がある。
 全国の自治体によっては、収入を基準にしたり、所得(経費を控除した残りの純収入)を基準にしたりと違いはあるが、これまで就学援助を受けてきた世帯が受けられなくなる可能性があり、改善を求める必要がある。


 生活悪化の悪循環


 都道府県(地域)別の最低賃金を決める際には、「生活保護にかかる諸施策との整合性を図る」と法律(最低賃金法9条1項)に明記されていることから、最低賃金の引下げ圧力がさらに厳しくなる可能性がある。
 「生活保護基準が、最低賃金を上回るのはおかしい」などとして始まった生活保護基準引下げ攻撃が、今度は最低賃金を引き下げてしまうといった、労働者にとっては、生活切下げの悪循環に陥る危険性が大きいのだ。最低賃金が下がれば、一般の賃金相場にも大きく影響する。


 40もの制度に連動


 このように、生活保護基準が改悪されれば多くの制度に連動し、約40もの制度に影響が及び、改悪されるとみられる。
 このなかには、@国民健康保険の保険料・一部負担金の減免規定、A中国残留邦人に対する支援給付、B児童入所施設措置費、保育所運営費などもある。
 生活保護基準の切下げが国民生活の全般に大きく影響することを訴え、生活保護基準引下げ反対の運動を広げよう。

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