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2013.8.27
   
国家安全保障基本法
改憲しなくても戦争できる



 
 安倍内閣は、憲法が禁じる集団的自衛権行使の容認へ暴走している。来年の通常国会に提出するという「国家安全保障基本法案」が成立すれば、国権の発動として戦争ができる国になる。憲法9条は事実上停止に追い込まれる。


 安倍晋三首相は集団的自衛権行使容認へ、まず憲法解釈の障害≠ニなっていた内閣法制局長官の首を容認派の外務官僚にすげ替えた。
 次に、今年2月に再開した「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」が近く出す答申を受け、秋の臨時国会で政府見解を修正する答弁を行い、来年の通常国会に集団的自衛権を行使するための法整備として「国家安全保障基本法案」を提出する方針だ。


 明文改憲の前に


 これと並行して安倍内閣は、外交・安全保障政策の司令塔となる「国家安全保障会議(日本版NSC)」を来年1月に発足させるため、継続審議になっている法案を臨時国会で成立させる。
 さらに日本版NSC設置との関連で、同盟国の米国との情報共有を進めるために、国の機密情報を流出させた公務員への罰則強化などを柱とする「秘密保全法案」を臨時国会に提出。年末に改定する新防衛大綱に「集団的自衛権容認」を盛り込む。
 これらが完遂されれば、安倍首相の思惑通りに「憲法9条の下で戦争ができる国」が、来年の今頃には出現する。われわれは、明文改憲の前に大きなヤマ場を迎えたのである。
 憲法解釈の変更を許さない、NSC設置法案を廃案に追い込む、秘密保全法案や国家安全保障基本法案を国会提出させない、さらには共謀罪の創設や盗聴法の改悪を許さないために、我々は広範な国民的闘いの構築へ腹を据えて取り組まなくてはならない。


 国家総動員法だ


 とりわけ、自民党が昨年7月に「概要」を発表した「国家安全保障基本法案」の危険性に注目し、その憲法否定の内容を広く暴露する必要がある。
 「概要」は12条にわたる。その第10条は、「国際連合憲章に定められた自衛権の行使」という標題で第1項に「我が国、あるいは我が国と密接な関係にある他国に対する、外部からの武力攻撃が発生した事態であること」と定める。
 つまり、国連憲章が定める自衛権=集団的自衛権を憲法9条の制約なしに行使できるとする。明らかに憲法第9条、第98条(最高法規)に違反する。憲法改定の手続きを回避・省略して通常の法律を制定することで集団的自衛権の行使を認めることは、立憲主義の否定以外の何物でもない。
 そして第4条(国民の責務)は、「国民は、国の安全保障施策に協力し、我が国の安全保障の確保に寄与し、もって平和で安定した国際社会の実現に努める」とする。「国家総動員法」を思い起こさせるではないか。


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