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2013.11.05
   
特定秘密保護法案
戦争国家ストップ、廃案に



 

 国民の知る権利を奪い、目と耳と口を塞ぐ「特定秘密保護法案」が1025日、国会提出された。同日審議入りした日本版NSC法案とともに、集団的自衛権の行使容認をにらんだ軍事法だ。早急に世論を盛り上げ、廃案に追い込もう。

 

 

 「何が秘密? それは秘密」、特定秘密保護法案は問題があり過ぎる。秘密の範囲は不明で、行政の長が指定すれば秘密にできるという不明瞭さだ。憲法が保障する国民の知る権利は、否定される。

 秘密を扱う公務員や関係民間人の適性評価で、プライバシー侵害や差別が起きる危険性は極めて高い。取材・報道の自由を盛り込む修正もなされたが、努力規定に過ぎず、共謀、独立教唆の処罰で報道関係者の取材活動は間違いなく萎縮し、制限される。

 罰則は、公務員と関係民間人の故意の漏えいは懲役10年、過失は2年。マスコミや市民活動家は10年、未遂も既遂と同じ10年、共謀、独立教唆、扇動は5年。自首して密告したら免除・減刑になる。密告奨励だ。懲役10年には執行猶予はつかず、必ず実刑だ。



 
行政が国会を支配

 

 報道の自由を守ると言うが、財物の摂取、不正アクセス、特定秘密の管理場所への侵入など、管理者の管理を害する行為で取得した場合は罰する。「管理を害する行為」なら、何でも入る。特定秘密を管理する公務員を説得して情報を手に入れたジャーナリストも罰せられる。

 国会や国会議員に対する規定も大問題だ。行政機関が認めれば特定秘密は、国会(秘密会)に提供されるが、国会議員が漏らしたら懲役5年。いつ行政が国権の最高機関になったか知らないが、行政が国会を支配する構造で、国民主権を根底から覆すものだ。

 しかも、「特定秘密を外国政府と共有できる」とある。国会議員にも絶対に秘密にしなくてはならないものを、外国政府=米国政府に提供するという。日本を米国の戦争戦略に組み込んでいく一環として提案されていることは、明白だ。

 憲法・メディア法学者や刑事法研究者らが、「法案は軍事法」と指摘して警鐘を鳴らしている。戦前の刑法にあった間諜罪や軍機保護法の復活を目論み、米国と一緒に戦う戦争に備えた軍事立法の性格を色濃している。



 
秘密はハドメなく

 

 軍事情報を秘密にすることは、ある意味当然とされるが、ハドメがなくなる。戦時中は、軍事工場や基地がどこにあるかはもちろん、気象情報も秘密で、天気予報は停止された。戦争末期の昭和東南海地震で軍需工場が壊れたことを隠すため、地震があったことも秘密にされた。

 国民の権利を狭めたり、国会の力を弱めるのでなく、情報公開を進め、国民の知る権利を充実させることこそ民主主義国家としてあるべき姿だ。極め付きの悪法を廃案にする闘いは、この国を戦争する国にしない、未来をかけた闘いだ。


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