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2013.12.03
   
「原子力大綱」廃止
新委員会がなすべきこと



 

 政府の「有識者会議」は、原子力委員会が策定してきた『原子力政策大綱』(旧くは『原子力開発利用長期計画』、1956年からほぼ5年ごとに改定)を廃止すべきであり、経産省が策定する『エネルギー基本計画』で十分とする。


 「有識者会議」は原子力委員会の存廃を含めた組織のありようを論議して、年内に報告書をまとめるという。 これは福島事故から何も学ぼうとしない逆行である。今までの原子力委員会も経産省(旧通産省)も、原発推進に猪突猛進してきた。いずれも原子力マフィアの配下にあったからである。いま経産省などの国家機関を、にわかに独占資本のための機関でなくすることはできない。


 原子力委の刷新


 しかし、脱原発の闘いの盛り上がり次第では、原子力委員会のメンバーをよりまともな人にすることはできる。
 「研究資金」等々の名目で関連企業から金を受け取っている学者などを排して、原発に批判的であった学者や専門家に代えることは不可能ではない。初代の委員に就いた湯川秀樹氏は、政府・通産省の方向づけに抗して間もなく辞任した。
 何年か後の委員に推された有沢広巳氏も、原発推進に利用されるだけではつまらないという向坂逸郎氏(社会党顧問)や運動側の声を汲んで途中で辞退した。
 委員に一人や二人だけ反対論者や慎重論者が入っても意味はない。大事故を起こした日本では、ドイツに恥ずかしくないように、原子力マフィアとは無縁な学者・専門家や経済学者や哲学・倫理学者等によって、委員会を刷新することこそ必要である。

 もっとも、日本の労働組合が連合のように資本の全き子分となって、原発を擁護したり、政府が2%の物価上昇や5%の消費増税を進めているのに、賃金(労働力の再生産費)は1%上昇(それもベアではなく)で十分とするほど、資本に隷従しているままでは、まともな原子力委員会などできようはずもないが。


 果たすべき任務


 いま新たな原子力委員会が果たすべき任務は、第一に福島第一原発をどのように収束させるかだ。汚染水を増加させないためには、いかに地下水から遮断するか。崩壊熱が漸減するどの時点で、どのような空冷に移行すべきか。
 それに先立って、亜鉛など低融点金属の粉末を水に混ぜて投ずるのが良いかなどを明示すること。
 第二に、小泉元首相らの進言を活かして、再稼働なしに、建替えや増設等もゼロとして、「もんじゅ」や再処理工場も含め全原発をどのように廃炉処理、管理していくのがよいかを明示すること。
 第三に、原発輸出の中止を前提として、各原発から出る各種の放射性廃棄物をどのように処理・管理してゆくべきかを明示することだ。
 これらこそ、圧倒的多数の国民が期待するところである。


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