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2014.03.04
教育委「改革」
狙いは教育の国家統制≠セ



 安倍政権は、今国会に教育委員会制度の抜本的「改革」案を提出するため与党協議を進めている。第一次政権で教育基本法を改悪したように、安倍教育「改革」は憲法改悪と一体である。注視・警戒し、反対の声を大きくしなくてはならない。


 安倍首相は、国会冒頭の施政方針演説で「若者を伸ばす教育再生」と項を起こし、「教育現場の問題に的確で速やかな対応を行えるよう、責任の所在があいまいな現行の教育委員会制度を抜本的に改革する」と教育委員会制度に言及した。
 これを受けて下村文科相は、衆院予算委で維新の中山成彬氏の「維新は教育委員会制度廃止だ」との質問に、「今国会に教育委員会の抜本改革案を出したい」と答弁、3月中にも法案提出の構えだ。
 その内容は、教育長と教育委員長を一体化し、新設する「新教育長」(仮称)に対する自治体の首長の影響力を強めるというもの。一体化は、与党ワーキンググループの初会合で合意されている。


 強力な中央集権に


 こうした方向について、「子どもと教科書全国ネット21」事務局長の俵義文さんは、「教育委員会を変えるだけでなく、文科相の地方教育行政への指示命令の制限を取り払い、戦前戦中と同じような中央集権的教育制度に変えていこうということ」と指摘する。
 日本は中央集権で軍国主義教育を行い、侵略戦争を担う兵士を育成した反省の下に戦後、民主・分権・自主性の保障を教育行政の柱としてきた。だが、その理念を担い実行する教育委員会が必ずしも十分に機能せず、問題を抱えていることも指摘されている。
 安倍政権の方向は教育委員会制度の充実・活性化ではなく、問題が指摘される実態を逆手にとり、戦前と同じような強力な中央集権的な教育体制に変えていこうというものだ。


 教科書制度改悪も


 自民党は教委「改革」と並行して教科書制度の大幅な変更も目論んでいる。「教育基本法を改正し、学習指導要領を新しくしたのに、未だに多くの教科書が自虐史観で偏向しているから是正する」というのだ。
 やろうとしているのは、侵略戦争・植民地支配を全教科書から削除すること。そのため歴史の事実を歪める教科書検定はしないと表明し、「近隣諸国条項」の元となった宮沢官房長官談話を見直し、河野談話、村山談話も見直すという。


 現場統制のために


 さらに政府見解、最高裁判決を多数説として必ず書かせるという。つまり、政府が「原発は安全」と言えば、教科書には「原発は安全」としか書けない。教科書は事実上、国定教科書と同じになる。
 しかし、そうした教科書でも、教員が忠実に教えなければ効果が出ない。そこで教員についても、今まで以上に統制する。その学校現場を管理統制するために、教育委員会制度を根本的に変えようとしているのだ。

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