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2014.03.18
武器輸出の解禁
戦争できる死の商人≠ヨ突進



 安倍内閣は、歴代政権が憲法9条の精神から制限してきた武器輸出の全面解禁に向けて突進中だ。その新基準は抽象的で恣意的に解釈ができ、集団的自衛権の行使容認と合わせ、日本を「戦争できる死の商人」にするものだ。

 武器輸出三原則は当初、@共産圏、A国連決議で禁輸措置がとられた国、B国際紛争を助長する恐れがある国への輸出禁止とされていた。これは1967年に佐藤内閣で定式化されたが、輸出貿易管理令の運用で輸出も可能とされた。


 しかし、三木内閣で「対象地域以外でも武器輸出は慎む」と、全面禁輸となった。武器製造関連施設も禁輸の対象とされた。


 禁輸に次々と穴


 これに最初に「例外」を設けたのが、中曽根内閣だった。83年に米軍向けの武器技術供与を緩和し、F2戦闘機の米国との共同開発・生産を決めた。次いで小泉内閣は、弾道ミサイル・システムの米国との共同開発・生産を「例外」とし、インドネシアに巡視艇を供与した。
 さらに民主党政権でも三原則の見直しが公言され、野田内閣は「平和貢献・国際協力に伴う案件は海外移転は可能。日本と安保協力の国で日本の安保に資する場合は実施」と大幅に緩和した。
 この間の「例外」は21件に上るとされるが、実際はODAにも軍用の車両や通信システムなどが含まれてきた。
 三菱重工や川崎重工、トヨタや日産、東芝や日立などが主軸の経団連や、武器技術・生産基盤の確立と防衛費の「効率化」をめざす防衛省などは、一貫して三原則の解禁を要求してきたが、この過程は9条と軍産複合体のせめぎあいの歴史だったといえる。


 紛争の火に油が


 安倍内閣の新基準は「国際的な平和や安全の維持を妨げることが明らかな場合」や「日本の安全保障に資する」と抽象的。菅官房長官は、「国連憲章を遵守している国」としたが、国連加盟国はすべて「憲章遵守」が建前で基準にはならない。
 さらに政府は「国際紛争の助長回避」の原則を破棄する方針だ。公明党対策から文言は残すというが、「国連決議での武力行使国には輸出可」「国連の制裁対象国は不可」と使い分け。日本製武器で殺される民衆は無視される。
 イラク戦争、アフガン戦争では米欧諸国は紛争当事国で、パレスチナを占領するイスラエルは、米国の反対で制裁も受けていない。これら諸国への武器輸出には、紛争条項は邪魔というのが本音だ。
 安倍内閣が決めた国家安保戦略や防衛大綱は、共同開発・生産が必要だと強調するが、軍産複合体の要求による三原則の廃棄は、日本が米欧やロ、中などと並んで本格的な死の商人国家になることを意味する。
 それは集団的自衛権行使=戦争できる国への基盤整備でもある。

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