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2014.03.25
「秘密法」監視機関
機能せず、法廃止しかない



 政府・与党と一部の野党が強行した特定秘密保護法の廃止を求め、全国各地で「6の日行動」が取り組まれている。一方、永田町では国会に設置する「機関」の議論が行われているが、権力の悪行を覆うイチジクの葉に過ぎない。


 自公両党と日本維新の会、みんなの党の4党は昨年12月、特定秘密保護法案の強行に当たり、「秘密の運用を審議し、監視する組織を国会に置く」ことで合意した。これを受けて自公両党では、それぞれのプロジェクトチームで国会に新設する機関についての議論を行っている。
 新組織で、自民党は秘密指定の適否を判断しない方針であるのに対し、公明党は秘密指定の妥当性を判断する機能を持たせるべきとの方針と伝えられる。


 政府が提供を判断


 秘密法の当初の法案は、国会の秘密会を前提にして行政機関の長が特定秘密を「提供できる」となっていたのが修正され、「提供するものとする」となった。任意ではなく、提供は義務となった。
 提供を受けた秘密の保護の仕組みについて、修正前は「政令で決める」となっていた。それが、政令ではなく国会の措置で決められるということになった。その点は改善と言えるだろう。
 ところが、特定秘密の権限を持つ行政機関の長が判断して国会に提供する構造になっている。その構造は全く変わっていない。提供するかどうかの決定は行政機関の長がする。国会が決めるということではない。国会は要請することはできるが、提供するのはあくまで行政機関の長だ。
 しかも、無条件に提供できない。条文には「わが国の安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがある場合は提供してはならない」とある。著しい恐れがあるかどうか判断するのは行政機関の長で、防衛秘密だったら防衛相。国会がどうこう言っても、そこでブロックされる。
 さらに提供を受けた秘密を漏洩した場合、国会議員も懲罰の対象になる。懲役5年という重罰規定は厳然としてある。いずれにせよ罰則や守秘義務による縛りで、提供された情報を国会議員が利用できる可能性は極めて低く、国政調査権は著しく侵害される。
 憲法には国会議員の発言等は院外で責任を問われない規定がある。秘密の漏洩と免責規定がどう関わるのか、詰めた議論が十分に行われたとは思えず、国会議員の口を封じる法律こそ憲法違反、無効ではないか。


 監視機能は働かず


 国会に新たに設置されようとしている特定秘密の監視機関は、改善の余地や可能性がないわけではない。しかし、いろんな形で制約され、限定されており、監視機能が十分に果たせるとはとうてい考えられない。
 国会での議論を注視することは大事だが、特定秘密保護法の本質からして廃止以外にないことは言うまでもない。

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