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2014.05.27
「集団的自衛権」容認
戦争国家許さない闘いを



 安倍晋三首相は5月15日、自らの私的諮問機関から解釈改憲を提言する報告を受けて集団的自衛権の行使を容認する「基本的方向性」を示した。与党に議論を委ねたが、事実上の閣議決定表明であり、9条を踏みにじる暴挙だ。


 憲法の解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認すれば、その先には自民党が12年総選挙、13年参院選で公約した「国家安全保障基本法」制定による「9条停止」がある。
 また、国家安全保障基本法案に盛り込まれた戦争国家への法整備である日本版NSC法や特定秘密保護法は、昨年末の臨時国会で国会議事堂を取り巻く反対運動や世論の反対を押し切って成立が強行されている。
 解釈改憲で集団的自衛権の行使が容認されれば、周辺事態法や自衛隊法の改定といった「表の戦争準備法」整備がさらに進むことになる。


 裏の戦争準備法


 そして、権力が準備し虎視眈々と狙っているのが、「裏の戦争準備法」ともいうべき共謀罪新設や盗聴法の拡大などである。この2法は国民を徹底的に監視できる刑事司法体制の整備である。
 成立すれば、12年通常国会で成立した共通番号法やJR大阪駅でこの4月に強行されようとし、市民らの反対で延期された「顔認証識別システム」などと相まって、ジョージ・オーウェルが『1984年』で描いた国家が出現するのだ。
 国民の強い反対で過去3回廃案になった共謀罪法案はこの秋の臨時国会に提出されることが想定され、盗聴法の拡大は法制審の特別部会で検討されている。


 軍国少年・少女


 軍隊を戦場に送り込む法体系や、戦争反対の声を封じ込める法体系ができても、それだけでは戦争国家は完成しない。
 軍国少年・少女を作り、国防婦人会を再現させ、新たな英霊を祀る靖国神社の国家護持があり、そのための布石は着々と打たれている。 軍国少年・少女をつくるための教育制度の改悪は、安倍政権にとって集団的自衛権行使容認とともに戦争ができる国づくりの車の両輪≠ニなっている。その手始めとして、政府は教育委員会制度を改編する地方教育行政法改正案を国会に提出し、審議されている。


 偶発的衝突から


 そして、9条改悪のための「表門」である国民投票法の投票年齢を18歳以上に改定する法案が7党共同の議員立法で提出され、衆院を通過し、成立は必至の情勢だ。 
 最後に、東大の藤原帰一教授が朝日新聞3月28日付「集団的自衛権 行方を問う」で指摘している危険な日中関係の状況を引用する。
 藤原さんは、「最初は偶発的で小規模な衝突でも、もし双方が引かなければ本格的な軍事紛争が始まってしまう。世界の歴史はそう教える。私たちが警戒すべきは、楽観に基づく希望的観測なのだ」と訴えている。

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