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2014.06.03
派遣法改悪法案
正社員ゼロ法案≠廃案に



 安倍内閣が提出し、来年4月の施行を目論んでいる労働者派遣法改定案は今国会での成立は見送られる方向のようだ。正社員をゼロ≠ノする稀代の悪法は、廃案にするしかない。そして、派遣法そのものを廃止しなくてはならない。


 「企業が世界で一番活動しやすい国をめざす」と公言する安部首相は、5月初めに訪れたロンドンで労働規制緩和にふれ、「人口が減少する中で生産性を上げるためには、もっと柔軟な働き方ができるように労働法制を変えていく必要がある」と語った。
 首相は「これをやりとげなければ日本は成長できない。必ず成し遂げたい」とも述べ、経済財政諮問会議と産業競争力会議に労働時間の規制緩和や家事労働・介護分野での外国人労働者の受入れの検討を指示しており、今月まとめる新成長戦略に盛り込む。


 生涯派遣労働に


 ロンドンでの発言は労働時間を念頭に「柔軟な働き方を広げる」決意を表明したものだが、同じ文脈でのもう一つのターゲットが派遣法改定案である。3月11日に閣議決定され、国会に提出された。
 その内容は、現行法が派遣先企業が同じ職場で派遣労働者を使える期間を原則1年、最長3年(通訳、秘書など専門26業務は例外)としているのに対し、改定案では上限を実質的に撤廃する。
 これによって派遣先企業は、派遣会社と無期契約している労働者を期間制限なしで働かせることができるようになる。有期契約の場合は3年後までに派遣先企業が労働組合の意見を聞いて、人を代えれば派遣労働者を使い続けることができる。また、26業務の例外は廃止する。
 派遣労働には、「常用代替防止」の原則があり、臨時的な労働や一時的な労働に限られることになっているが、改定案はその原則を崩すものだ。派遣期間への制限が実質的になくなることによって、派遣労働者の使い勝手はますますよくなり、派遣労働者が際限なく拡大していくことになる。
 政府は、「女性や高齢者、若者などが多様な働き方をすることを可能にする」と盛んに宣伝するが、多様な働き方どころか、「生涯派遣労働者を強いるもの。私たちはレンタル商品ではない。改悪で希望まで奪われたくない」という悲痛な声が上がっている。


 共同行動を広げ


 政府・与党が派遣法改定案の今国会での成立を見送ることにしたのは、労働者らの反発・批判が強い上に、厚生労働省提出の複数の法案で相次いでミスが発覚し、野党の強い反発で審議の見通しが立たないためだ。
 全労協などでつくる「安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション」は今月5日、「生涯派遣・残業代ゼロ・労働法制の大改悪反対」を掲げて国会包囲大行動に取り組む。今こそ共同行動を広げ、本気になって廃案に取り組むことが求められている。

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