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2014.06.10
 秘密法の監視機関
 何もできないイチジクの葉



 政府・与党と一部の野党が強行した希代の悪法・特定秘密保護法は、12月にも施行される。戦争ができる国づくりの「入り口」とも言える悪法は廃止するしかないが、国会の監視機関や政府内の「第三者機関」の議論が進んでいる。


 自・公両党は5月30日、政府による特定秘密の指定の妥当性をチェックする衆参両院の監視機関「情報監視審査会」を設置する法案(国会法改正案)を衆院に提出した。提出前の自民党の総務会(5月27日)では、情報を漏らした議員が「除名」など懲罰の対象になることなどを巡って異論が相次ぎ、了承が見送られた経過もあった。


 与野党で廃止法を


 官僚主導政治を一層強める秘密法が施行されたら、国会議員は官僚に情報を独占され、仕事にならなくなる。懲罰や罰則など「細かい」ことで異論を唱えるのもいいが、国会議員の存在基盤を根こそぎ奪いかねない悪法という一点で、与党も含めた超党派の議員が廃止法案を出したらどうか。
 与党が合意した「情報監視審査会」は衆参両院にそれぞれ常設機関として設置、いずれも8名の議員で構成し、メンバーは各会派の議席数に応じて割り当てる。正副議長も出席して発言できる。非公開の秘密会とし、会議録は作成するが、公開しない。
 審査会は毎年、政府から秘密の指定・解除の運用状況について報告を受け、それをもとに、秘密を指定した行政機関の長から説明を受けて審議する。必要に応じて政府に特定秘密の提出を求め、指定や解除が適切かどうか検討し、運用改善を勧告する。


 審査会の「勧告」には強制力はない。政府が特定秘密の提供を拒否した場合、審査会は政府の釈明を聞くだけで、秘密の中身や指定の妥当性を監視することはできない。
 秘密を漏らした議員は秘密保護法によって罰せられる。ただし、国会の本会議や委員会の発言の中で漏らしたときは、院内の発言を免責する憲法上の規定で処罰対象にならないため、衆参両院が懲罰を科すかどうか検討する。
 審査会の事務局を担当する国会職員は、秘密に触れる可能性があるため、身辺調査である「適性評価」を受けさせる。


 追認機関そのもの


 これで国会が特定秘密を監視することになるのか。「情報監視審査会」という、政府機関が行った秘密指定を追認する機関をつくるだけで、何の意味もない。全くばかげたことと言うほかはない。
 政府内に設置する「第三者機関」はどうか。安倍内閣が秘密法案を強行採決する際、泥縄式に持ち出したのは、内閣官房の「保全監視委員会」、内閣府の「独立公文書管理監」と「情報保全観察室」、有識者の「情報保全諮問会議」の4つ。
 政府内にある「政府の第三者機関」など絶対矛盾だ。こんなものに何か言うのもばかばかしい。

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