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2014.08.26
 日朝国交正常化
 長い敵対関係に終止符を



 日本と朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)の長い敵対的な関係に終止符が打たれそうな兆しが、ようやく見えてきた。予断は許されないが、一歩前に動き始めた日朝関係を改善し、国交正常化を実現することは、東アジアの平和に直結する。


 スウェーデンの首都ストックホルムで今年5月下旬に開かれた日朝政府間協議は、「国交正常化を実現するため」の新たな合意に至った。
 内容は、朝鮮側が、戦時中に朝鮮で亡くなった日本人の遺骨、残留日本人・日本人配偶者、拉致被害者、行方不明者に対する特別調査委員会の設置、日本側は独自制裁解除の表明だ。7月に北京で開かれた協議で、朝鮮側が特別委の組織や構成、責任者などを示し、これを受けて日本側は一部制裁の解除を実施した。


 歴史認識が出発点


 ストックホルム合意で日本側がとる「措置」は7項目だが、その第一項目は、「日朝平壌宣言に則って、不幸な過去を清算し、国交正常化を実現する意思を改めて明らかにし、日朝間の信頼関係を醸成し関係改善を目指すため、誠実に臨む」としている。
 この日本側の姿勢は、これまで政府が取り続けてきた制裁一辺倒の誤った政策を根底から転換するものである。対話によってこそ関係改善も、拉致問題の解決も展望が開けることを示している。
 そして、大事なことは日朝平壌宣言が「過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ち」を表明したことであり、その歴史認識を出発点に国交正常化に向けて諸課題を解決していくことである。


 朝鮮側による戦時中に朝鮮で亡くなった日本人の遺骨、残留日本人・日本人配偶者、拉致被害者、行方不明者の調査開始は、対日戦後処理に本格的に着手することを意味する。
 日朝の外相は8月10日、ミャンマーの首都ネピドーで開かれた東南アジア諸国連合地域フォーラムの合間に「意見交換」の場を持ったが、その接触について日本政府高官が「今までとは違う段階になった印象」と述べたと伝えられる。


 恒久平和への転換


 だが、外交も一寸先は闇である。安倍内閣の集団的自衛権行使容認の閣議決定は、東アジアの不安定要因となり、今月中にも始まる米韓合同軍事演習に、朝鮮がどのような行動に出るか心配される。来年は日本の敗戦から70年。今年は共和国成立から66年で、この長い年月にわたって隣国と国交がなかったこと自体が異常なのである。
 朝鮮半島は38度線を挟んで未だ「停戦」という戦争状態である。南北分断は、日本の植民地支配に起因するのであり、日本は「停戦から恒久平和への転換」に寄与する責務を負っている。
 日朝両国の国交正常化は、その第一歩なのである。

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