新社会党
  1. トップ
  2. 週刊新社会
  3. 道しるべ
  4. 2014.10.21
2014.10.21
ガイドライン中間報告
集団的自衛権行使で合意



 日米両政府は10月8日、日米防衛協力ガイドライン見直しの中間報告を発表した。集団的自衛権行使をはじめ、海外での武力行使を認める閣議決定を踏まえた「切れ目ない」軍事一体化を強調し、年明けの最終合意をめざしている。


 今回、見直しがされると、ガイドラインは3回目になる。1978年の旧ガイドラインは、「日本防衛」での日米協力が柱だった。


 周辺事態が柱に
 90年代になると、北朝鮮の核開発問題を理由に、米側は先制攻撃計画に基づいて、日本に1000項目以上の軍事協力を要求した。しかし日本政府は、憲法9条を盾にこれを断った。両国政府はこの「苦い」経験から朝鮮有事での日米軍事協力の態勢づくりを進め、97年にガイドラインを見直した。
 その柱になったのが「周辺事態」対処だが、国内法の周辺事態法が成立したのは2年後の99年で、法的根拠のない政府間合意が先行するという悪例となった。
 その後も北朝鮮の核開発やミサイル開発は進んだが、周辺事態法が発動されることはなかった。局面打開の可能性を示したのは、結局は外交交渉であり、武力では解決しないばかりか、破局しかもたらさなかったであろう。


 日米政府の思惑
 今回のガイドライン見直しは、まったく次元の異なる戦争態勢づくりになる。
 現行の「周辺事態」という概念は廃棄され、「グローバルな日米同盟」により米軍再編と日本の集団的自衛権行使を前提とした日米の「切れ目ない」軍事協力がうたわれ、米日韓、米日豪などの地域的安保体制への拡大が強調されている。
 この文脈から読み取れるのは、米側は米戦略の枠内での日本の軍事的役割を求め、その限りで日本の集団的自衛権行使を「歓迎」(容認)していることで、日本政府はそれをステップに、さらなる軍事大国化を展望しているということだ。
 このためか、中間報告は当初、9月中旬の発表予定とされたが、9月末へ、10月初旬へと遅れ、直前には米側担当者が対日不信感を抱く韓国を説得せざるをえなかった。最終合意は「年内」と繰り返され、それが閣議決定強行の口実とされたが、結局は年明け以降に延期された。


 勝負はこれから
 米側には、安倍内閣が次期通常国会に提出する戦争関連法案の内容を見極めたいという意向もあると報じられている。憲法も無視する歴史修正主義者への不安感もありうるが、米国に恭順を示す限りは支持するという対日方針と見るべきだろう。
 こうして中間報告では、集団的自衛権行使については最終合意で「詳述」とされたが、安倍内閣はこれを国内では“日米合意”として最大限利用するだろう。 だが、「戦争する国に反対」の世論こそ最大の阻止力である。今から来年に向け、全国各地で行動を強めよう。

 ↑上にもどる
一覧へ
トップへ