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2012.06.12
トンネル爆発事故
重い国の責任 

 
 5月24日、新潟県南魚沼市の国道253号八箇峠で建設中のトンネル内で爆発事故が起き、3人が負傷、トンネル内に残された4人は死亡した。


 7人が死傷した現場周辺はガスの発生する地質として知られながら、死亡した4人はガスの検知器を持たずにトンネルに入っていた。施工業者や発注元の国に、ガスの危険性に対する認識の甘さがあったことは事故が物語っている。

 これまでも、「新潟でのトンネル工事でガスの危険性があることはどの業者でも分かる。作業内容にかかわらずガス検知はする」と同業者は述べている。だが、工事を受注した準大手ゼネコン「佐藤工業」の4人は24日、ガス検知器を持たずに入坑。ガスが原因とみられる爆発の犠牲となった。司法解剖では、いずれも爆風による外傷性ショック死だった。

 着工前の07年3月、発注元の国土交通省北陸地方整備局から現場のガスの危険性を伝えられ、佐藤工業は「可燃ガスを毎日測定、記録する」との施工計画書を提出している。29日の記者会見で「今回は点検作業だった。検知器を携えていなかった」と責任逃れをしたが、国土交通省北陸地方整備局に「坑内に入る際は細心の注意で測定することを伝えていた」と迫られると「ガス発生の可能性はゼロではないと認識していた」と非を認めた。

 新潟県は天然ガスの生産量が全国の約7割を占める。当初は別ルートが計画されていたが、ガスが確認され約500メートル離れた現ルートに変更。トンネル工事に携わる同業者は「現場に行く場合、ガス検知をすべきだ」と指摘している。

 4人が点検予定だった換気設備は火花を抑える「防爆構造」ではないことも知りながら、整備局は改善を指導していなかった。送風機メーカーによると、防爆仕様は通常の設備より2?3倍高額。「業者が安全だと判断した以上、指導は無用」という国の責任は重い。
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