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2012.08.14
最賃が生活保護を下回る
時給1000円の早期実現を 
新社会党労働運動委員会委員長 宮川敏一

 
 地域別最低賃金で働いた場合の収入が、生活保護の給付水準を下回る「逆転」地域は11都道府県で、1011年度の最低賃金改定時と比べ、8都道府県増えたことが7月10日に分かった。厚生労働省が同日、中央最低賃金審議会の小委員会に示した。


 政府は逆転の早期解消を目指すと言うが、労使の代表者らが参加する同審議会で12年度の引き上げ幅の議論を進めている。逆転地域をどれだけ減らせるかが焦点だ。生活保護受給者が過去最多を更新しており、受給者の17%が雇用労働者にあることも課題にある。


 これまでも逆転は、宮城、神奈川の2県があり、新たに9道都府県(北海道、青森、埼玉、千葉、東京、京都、大阪、兵庫、広島)が加わり、11都道府県となった。都道府県ごとに決まる地域別最低賃金は時給で示され、全国平均の737円にしかならない。同省が最新のデータで試算し、逆転は最低賃金で1カ月間働いた収入から社会保険料などを引いた手取り額と、1カ月分の生活保護の給付水準を比べ判断している。この様な中で、中央最低賃金審議会の小委員会は、7月25日、地域別最低賃金の引き上げ幅「目安」を平均7円(全国平均744円)に決定した。


 生活保護のうち家賃などの住宅扶助費が増え、給付水準が上昇。一方、健康保険や雇用保険などの社会保険料の増加で手取り収入が減り、逆転拡大を招いたとしているが、それよりも最低賃金が押さえつけられ、時給1000円どころか、800円(実現しても年収150万円)にも満たない実態こそが問われ、経営側の低賃金押さえ込みに問題がある。


 審議会は、逆転は発生から原則2年以内に解消すべきだとしているが、賃金引き上げが大幅になる場合などは例外として期間延長を認めている。経営側は、@賃金は韓国の2倍、A法人税負担の窮状、B社会保険料負担増をあげて、賃金の底上げとなる最低賃金の引き上げは頑なに拒否をする。「賃金が上がれば、雇い止め・解雇も増える」と自らが雇用破壊をしていることに棚上げをして責任の回避を繰り返している。


 同審議会は7月26日、厚労相に目安を答申。その後、各都道府県の労使代表らが審議会を開き、目安を踏まえて地域ごとのの最低賃金を決める。実際の改定は10月頃実施される。その意味からも今後交渉が進められる産別最低賃金引き上げが重視される。


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