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2012.10.09
印刷業界で胆管癌発症 
有機溶剤で2900倍の死亡率 

 
 大阪のオフセット校正印刷会社S社で働いていた労働者のうち14名(2012年9月現在)が胆管癌を発症し、7名が死亡したということが発覚した。


  原因物質として疑われたのは大量に使用されていた印刷機のブランケットローラー洗浄剤に含まれるジクロロメタン(DCM)、1・2ジクロロプロパン(1・2DCP)。長時間労働、換気不足などによる高濃度、長時間暴露が発症要因となったとみられる。


  厚労省は業界団体に対して調査や予防的通達を出し、胆管癌に関わる労災請求が22事業所、34名について出されていると発表している。労災請求事案についての判断を行うための検討会を発足させた。年度内を目途にすると報じられている。
 最初に相談を受けた関西労働者安全センターは、関係者と協力して取り組み、被災労働者や家族による労災請求を支援している。時効分を含めた迅速な労災認定の実現、労災補償制度の時効撤廃、化学物質対策の改善に取り組んでいくとしている。


 調査結果


 労安センターは産業医科大学産業保健学部の熊谷信二准教授に調査を依頼した。
 熊谷准教授は、有機溶剤を含む職場環境測定の実務経験が豊富で、アスベストをはじめさまざまな作業関連疾患の疫学調査を手がけた実績をもっている。熊谷准教授は調査結果を、5月31日の日本産業衛生学会を皮切りに調査結果を発表した。
 

 それによると疫学的検討の結果、1991〜2006年の間に1年間以上勤務した男性62人のうち、11年12月までに男性6人が肝内・肝外胆管癌で死亡、男性の肝臓・胆管・胆嚢の悪性新生物による標準化死亡比SMR (日本人男性の平均死亡率から予測される死亡数の何倍かを示す)は、500であり、男性の肝内・肝外胆管の悪性新生物による標準化死亡比SMRは2900となり、14人の肝内・肝外胆管癌は業務に起因すると結論づけている。


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