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2012.1.31
国会議員定数
削減ではなく制度を変えよ 

 民主党は、開会中の通常国会に衆院の議員定数削減案を出す方針だ。削減案は小選挙区5、比例区80をそれぞれ減らすというもの。定数削減は消費税増税の〃見返り策〃だが、民主党案では国会がますます民意と離れ、形骸化する。絶対に認めることはできない。

 

 

 「消費税を上げるため国会議員がまず身を削れ」というマスコミの大合唱のなかで出される民主党案は、自民党案を丸呑みし、自民党との合意を狙ったものだ。だが、存立基盤を脅かされる小政党は猛反対している。

 小選挙区比例代表並立制の比例定数の削減に断固として反対だ。それは小選挙区が民意の半分を切り捨て、少数意見の尊重という民主主義の根幹を否定するものであり、かろうじて民意反映の場となっている比例定数を削減することは、民意をますます歪めた国会にするからだ。

 
 議員歳費のカットを

 
 この際、本来の議会制民主主義のあり方から民主主義を否定する現行制度を抜本的に改めるべきである。

 国会が「全国民を代表する選挙された議員で組織」(憲法43条)されるには、最低次の条件がなければならない。それは、民意を正しく反映する選挙制度、自由な立候補制度、政党の自立した活動である。この観点からすると、現行制度も民主党の定数削減案も、いずれも43条に反する。

 民意が正しく反映される選挙制度とは、比例代表制であり、ここに小政党の議席と多様な意見が反映されている。他方、小選挙区制度では各選挙区で1名しか当選できず、2位以下の候補者に寄せられた民意は反映されず切り捨てられる。

 また、民主案で削られる議員歳費と諸経費、公設秘書3名の給与など総額はわずか61億円程度。引き換えの消費税5%増税(約12兆5000億円)など認められるものではない。「身を削る」というなら、定数削減ではなく議員歳費や諸経費をカットすればよい。


 立候補できない制度


 また、政党の大小や個人を問わず、誰でも立候補できる自由な選挙制度にするには「公職選挙法」の抜本的な改正が必要だ。現行公選法には、小政党と立候補者に「政党要件」と「供託金」という著しい差別がある。

 政党要件では、国会議員5名、または直近の国政選挙で2%以上の要件を満たさない政党には政見放送などで大きな差別がある。また、候補者1名につき比例区600万円、選挙区300万円という世界に類をみない高額の「供託金」制度も根本的な是正が必要だ。


 政党助成金はなくせ

 
 企業や団体からの政治献金を制限する担保として94年に発足した「政党助成金」は、民主主義の根幹を歪めている。政党要件のある政党には国民1人あたり250円の税金が国会議員の数によって交付される(共産党は交付を拒否)。

 自民党や民主党の財源は、7〜8割が政党交付金だ。党費や事業活動費よりも、政党助成金に依拠し、〃国営政党〃と化している。しかも、交付金の使途は報告義務もなく、政治活動とは無縁なものにまで使われて問題になっている。

 身を削るというなら、まず最初に政党助成金を廃止すべきだ。

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