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2016.06.21
辛淑玉連載 たんこぶ
面白くないんですが
連載第442回
 
 

 NHKの朝の連ドラ「とと姉ちゃん」が、まったく面白くない。なんだか道徳の教科書にでも出てきそうな、「清く正しく」「明るく元気で」正義感にあふれ、年上を敬い、働く男たちをサポートし、決められたルールや父から受け継いだ家訓を守り、一家のために一生懸命働く……。いるか、そんな都合のいい女!
 一家を背負って働くってのは、人生を捨てる覚悟が要るくらい厳しいんだよ。セクハラだってあるし、職場の女は二級市民扱いだし、長時間労働に低賃金、そこに家事が加われば過労と睡眠不足で優しくなんかなれはしない。
 そして25歳を過ぎたら売れ残りとして在庫処分。それがついこないだまでの現実だ。女はもともと、社員の嫁さん候補か職場の飾りとして採用されてきたのだ。
 男たちは、「君のいれてくれるお茶は美味しい」なんてアホ丸出しの発言が女性を褒める言葉だと教わってきたのだ。家族がみんな仲良しなんて設定もうんざりだ。そんな皇室みたいな家庭なんか見たこともない。
 で、気がつけば男と同じ目線でしか判断ができない女が大量生産されていた。その筆頭が米国の大統領候補ヒラリーだろう。
 落ちぶれた白人男の承認欲求の代表として出てきた共和党トランプとの一騎打ちになりそうだが、前回は、女を大統領にするくらいならまだエスニックマイノリティの男のほうがまし、ということでオバマが接戦を勝ち抜いた。今回もまた、腐ったレイシストでも「男」を選択する可能性が高い。
 不良品男の特徴は、弱く、可愛らしく、男の指示に従順でちょっと足りない感じの女でなければ、すぐさま攻撃の対象にすることだ。女に殺されるのは男にとって最も恥ずかしいことなのか、ISなど女性兵士が銃を向けると逃げていくという。女に殺されると天国に行けなくなるからだという。で、聖戦の戦士が死後に行きたいと願う天国は70数人の処女に囲まれた生活だというから笑える。死んでも下半身の充足か。
 バイアグラを持って選挙戦を闘っているトランプと、胃腸薬を持って参院選に臨む安倍。新薬開発すら無能な男のためにあるみたいだ。



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