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2016.11.22
辛淑玉連載 たんこぶ
あなたのことですよ
連載第463回
 
 

  わかりやすい時代になった。
 今回の米国大統領選の結果が出る前から、米国の友人はトランプが勝つと言っていた。理由は、「民主党のオバマとクリントンが代表をかけて闘った時、『女にやらせるくらいならクロンボがいい』と男たちはオバマに投票した。今回は『女にやらせるくらいならレイシストの方がいい』となるだろう」と。
 今回の選挙での人種とジェンダーのクロス集計結果を見ると、ヒラリーに投票した白人男性は31%だったのに対して、トランプに投票した白人男性は倍の63%。黒人男性も13%が排外主義のトランプに投票している。確かに、稲田や高市などを見れば、女だからちゃんとやる、とは言えない。しかし、決戦のときには出自が攻撃されるように、女性嫌悪もまた表に出てくる。
 日本では、女性が輝く社会をと言いながら、女性の地位は世界111位というお粗末さ。その上ひとり親の貧困率は世界第1位、相対的貧困率も世界第2位とくれば、革命が起きてもおかしくないのに、安倍政権の支持率は高い。
 要は、両国の有権者、マジョリティは、なんの恥じらいもなく差別主義者を選んだのだ。安倍政権では、沖縄担当大臣が「土人」を差別ではないと言い放っても無傷でいる。トランプ次期米国大統領も、イスラム教徒の入国禁止を堂々と口にして支持を伸ばしたのだから、もう建前はいらないということだ。
 イギリスがEU離脱を決めた時から移民に対する差別と排外主義が激しくなった。鎖国を主張する白人至上主義者のトランプの下で、米国内での少数者の悲劇はどれほどの酷さになるのだろうか。
 安倍首相は、「揺るぎない同盟国だ」とトランプに祝辞を送った。確かに2人は似たもの同士だ。しかし、どんなにアメリカに尻尾を振って沖縄を提供しても、これからはそれ以上のものを求められるだろう。
 商売をしてきたトランプと、「美しい日本」を呪文のように唱えるだけの安倍では、勝負は最初からついている。
 どこまで収奪されるか。沖縄を土人と蔑む安倍政権が、米国からお前は土人なんだと思い知らされるのはもうすぐだ。


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