今週の新社会

補・再選挙 野党が勝利
総選挙へ弾み

2021/05/04
宮口治子候補を中央に野党の女性リーダーが勢ぞろい。
=告示日の4月8日

総結集で”腐敗・強権”打倒
生活守る政治を


 腐敗・強権の菅政治を問う国政3選挙は4月25日投開票され、野党統一候補が全勝、秋までに行われる総選挙に弾みをつけた。とりわけ「政治とカネ」が問われた衆院北海道2区は自民党が不戦敗、保守の強い広島でも参院再選挙で自民候補を破って政権を痛打した。

 自民党本部から1億5千万円選挙資金と広範な買収、夫の河井克行元法相は官房長官当時の菅義偉氏の腹心、選挙戦で菅氏の強いテコ入れで当選した案里氏の公選法違反・当選無効に伴う参院広島再選挙は関心を呼んだ。

 保守地盤の強い広島で、新社会党も推薦して闘ったフリーアナウンサーで「結集ひろしま」の宮口治子氏(45歳)の初勝利は、菅政権不信任の象徴的な結果となった。

 自民党広島県連は3月に大会を開き、岸田文雄前政調会長を新会長に選出し、選挙中には、地元紙中國新聞で全面広告を出すなどテコ入れを図った。

 しかし、「金権政治 もう黙っとれん」「お金で政治を歪めないで」と訴えた宮口候補と一体となった、連合広島も加わった市民と野党共闘勝利は、総選挙の必勝パターンを示す。

 同様に収賄で起訴された吉川貴盛元農水相辞職に伴う衆院北海道2区は自民党不戦敗となり、立憲民主党の元職、松本謙公氏(62歳)が5回目の当選を果たした。ここでも全立憲野党と市民、労働組合の共闘が実った。

 羽田雄一郎元国土交通相の新型コロナ感染による死去に伴う参院長野補選でも、弟の羽田次郎氏(51歳)が立憲民主党公認で初当選。ここでも野党と市民の共闘が実った。

 金権・強権政治、政治の私物化、オリンピックや経済を優先したコロナ対策のちぐはぐさと立ち遅れ、平和と国民生活の不安。これらをもたらした政治の劣化をもはや放置できないとの民意が自民党にノーを突きつけた。この国民の声を受け止めて、小選挙区での野党統一候補選びを加速させ、政権交代を視野に入れた政策協定を進めよう。