今週の新社会

共闘が展望を開く
1人区 小金井勝つ 新社会党支援は6人当選

2021/07/13
漢人陣営、勝利へのラスト街宣。中央が漢人明子さん、
その右は福島瑞穂参院議員、右端は嶋崎英治三鷹市議
=7月3日、小金井駅南口


 今秋までに行われる総選挙の前哨戦としても闘われた東京都議選(定数127)は7月4日投開票され、立憲野党が共闘すれば勝てる結果を示した。自民党が第一党に戻ったのは都民ファーストのブームは去り、自公共闘が復活した結果だ。新社会党が支援した8候補は6人が当選した。

 1人区の小金井市で2回目の挑戦で勝利した無所属で元市議の漢人明子さんは、文字通りオール立憲勢力が推せん支援し、都民ファの現職と自民公認新人を破った。この力は選挙時の共闘だけではなく、小金井市議会の議会構成に見ることができる。

 6月議会では、東京オリ・パラ中止の意見書を議決、続いて重要土地調査規制法案撤回、米軍低空飛行中止と日米地位協定見直し、戦没者の遺骨を含む土砂の辺野古埋め立て不使用など9件の意見書を可決させた。その議会をつくった市民力が基盤にある。

 北区で新社会党が政策協定して共に闘った曽根肇さんをはじめ、支援した共産党4候補はいずれも当選。共産党は1議席増やして19議席となった。 

 立憲民主党も現有8議席をほぼ倍増の15に伸ばした。これらは定数3以下の選挙区で競合を避け協力し合った結果だ。一方、いずれも元職の杉並区の小松久子さんと町田市の今村路加さんは一歩及ばなかった。

 自民・公明は両党で議会過半数の64議席確保を目指したが、56議席にとどまった。公明党は23議席を確保したものの、自民党は過去2番目に少ない33議席だったためだ。

 都民ファは大きく後退したものの31議席を確保した。生活者ネットと維新は各1、無所属は4となった。

 投票率は前回比8・89ポイント減の42・39%で過去2番目の低さだった。低投票率に終わったことは、立憲野党勢力への期待を高められていないことを示す。期待が高まる政策と、勝つ確信が生まれる共闘を総選挙で作らなければならない。