道しるべ

"期待"に沿う勢力の再建ヘ
「新生社民党」の出発

2020/12/01
 社会民主党は11月14日に臨時大会を開いたが、党は存続することとなった。立憲民主党に合流する離党が想定される中、福島瑞穂党首は「新生社民党」を宣言した。今後の展開に注目したい。

 解党による立憲民主党合流は断念するが、党員の立憲入党も容認するとの本部提案が、過半数を僅か1票上回って可決された。

 提案は福島党首らが反対したため、常任幹事会が多数決で決めた。また、離党が想定される吉田忠智幹事長の解任決議案に42%の賛成があったと伝えられる。

政党要件を維持し

 立憲合流を推進する常任幹事を含め、現在の本部役員は当面存続という。外部からは理解しにくい結果にはなったが、少なくとも向こう2年間は政党要件を維持した社民党が存続し、「新生社民党として再出発する」ことの意義は大きい。

 立憲への合流は、立憲民主党に継承されている民主党の積年の政治姿勢への危惧が根底にある。「日米同盟基軸」「未来志向の憲法論議」という政治の根幹における相違、原発再稼働や日韓関係などでの揺らぎなどである。また、基本的に国会議員中心の政党で一般党員の位置づけが不明、議員以外の居場所が見えないことへの不安もある。

 社民党解党を防いだ背景には、旧民主党系と共産党だけでは集約できない護憲派・左派の政治的受け皿(第三極)を求める市民運動、労働運動活動家の思いがあるといってよい。

 新社会党は国政選挙の都度、社民党に第三極結集の道を開いてほしいと要請し、多くの場合社民党と政策協定を結び支援してきた。また、護憲、反原発、反基地、非正規労働、女性、環境などの運動圏に第三極への希求は少なくない。

共同闘争を積上げ

 新社会党は野党共闘を実現させ、小選挙区では一本化できた候補者の必勝に全力を尽くす。その多くは立憲や共産党の候補者であろう。しかし、民衆の多様な政治的傾向を反映するのは比例区だ。困難な中でも社民党が来るべき総選挙でどれだけの候補者を擁立し、そして幅広く連帯を呼び掛けるのか注目される。

 そして、各地域の共同闘争を積み上げながら2022年の参院選で大きな共同戦線を実現できれば、市民運動、労働運動で少数ながら頑張っている活動家、消費税減税や大企業課税強化を求める人々の期待に沿える政治勢力が展望できるであろう。そして、「第三極」の形成は立憲と共産の共同の推進力ともなろう。