道しるべ

戦争準備「反対」が大原則

2026/01/21
市民連合の「緊急声明」

  
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)が、高市政権の歯止めなき「戦争準備」に強い危機感を持って緊急声明を出した。ポイントは立憲民主党へのメッセージだ。

   政治が右傾化すれば、立憲民主党が主張する「『中道』ど真ん中」は「右」に寄る。その象徴が「戦争法制」の違憲論放棄だ。

 「踏み絵」拒否して 

  
総選挙直前の17年10月、民進党が小池百合子氏率いる希望の党に合流し、公認の条件に、民進党の政策を放棄する改憲支持や戦争法制(安保法制)に賛成する「踏み絵」を踏まされた。 

  これを拒否した枝野幸男氏らが、立憲主義や民主主義を標榜して立憲民主党を立ち上げ、55議席を獲得、野党第1党に躍進した。 

  その前年の参院選(当時民進党)から立憲民主党は市民と野党の共闘の軸となり、参院1人区や衆院小選挙区で議席を獲得してきた。しかし近年、安保法制について「違憲部分の廃止」と主張を変え、昨年10月には枝野最高顧問が「違憲部分はない」と主張。それを受けて、外交・安保政策の党内議論が始まった。 

  平和安全法制は違憲と公約に明記しても、違憲部分を具体的に示さず、無責任と主張する公明党にすり寄った形だ。

  これでは基本政策を投げうつ多数派工作、永田町の論理そのものではないのか。 これまでも憲法空洞化の重要法案審議で、市民連合などが廃案を叫んだ。しかし、そうした法案に立憲民主が賛成に回ることがあり、市民は不満を表明、批判が噴出していた。 

信じられる未来を 

  
市民連合の緊急声明は、高市早苗首相の台湾「存立危機事態」発言によって対外脅威論が高まり、ますます歯止めのない戦争準備が進む情勢に触れ、共闘の原点は「平和憲法の原則遵守、そして『安保法制』にはじまる政府による戦争準備への反対という大原則」と指摘する。 

  その上で、「政権奪取や多数派形成という政治の大事を理由に、このもっとも大切な原則を忘れることがあってはならない」。さらに、「国民、市民、生活者の真のニーズをしっかりと読み取り、次世代を見据えた新たな『信じられる未来』を創造する道筋でしか、真の『政権交代』は実現しない」と訴える。 

  「世界が戦争や暴力へと向かう大きな歴史的文脈の中で、すべての立憲野党関係者がのちの歴史に恥じることのない、賢明な判断を選択」しなければならぬ。