鎌田 慧 連載コラム
「沈思実行」

死刑制度護持の野蛮  第219回

2024/11/27
  袴田巖さん無罪判決が切り拓いたのは、警察・検察官の誤った権力行使批判であり、再審制度の改革への道であり、死刑制度護持への疑問である。はたして日本の司法は民主的なのかどうか、との疑問を強く感じさせる  ・・・続きを読む

警察と検察の民主化を  第218回

2024/11/20
  袴田裁判の無罪判決が明らかにしたのは、捜査関係者のでっち上げ、という恐るべき事実だった。無実の人間を逮捕する。それがたとえ誤認逮捕だったとしても、著しい人権侵害である。しかし、重大犯罪であれば、す  ・・・続きを読む

窮迫生活の責任者は  第217回

2024/11/13
  日本の自殺者は、23年が2万183人で前年と比べて44人少なかった。とはいえ2万人もの人たちが、現実と未来に絶望して自分の命を絶っている現実を思うと心寒くなる。 

  「高度経済成長」の頃、  ・・・続きを読む

人間を救う司法へ  第216回

2024/11/06
  前回、袴田事件無罪判決に対する、検事総長談話の無責任性を批判した。「相当な長期間わたり、その法的地位が不安定な状態に置かれてしまうこととなりました」。死刑判決を受けて56年、無罪を勝ち取るまでの半  ・・・続きを読む

袴田事件 捜査員の犯罪  第215回

2024/10/23
  袴田事件、無罪判決だった。しかし、10年前に再審開始決定の判決がありながら、検察側の抗告によってこの判決まで10年間も空費された。警察側の「証拠偽造」が再審決定の裁判所から指摘され、さらに今回静岡  ・・・続きを読む

詩と画で戦争を伝える(下) 第214回

2024/10/16
  首相就任直後、石破氏は米駐日大使と会談。さらなる米日同盟強化を誓った。軍事オタクとしてよく知られ、米国との「核共有」や「憲法9条改悪」など主張する、超タカ派だ。 

 「首相就任」前、なんの権  ・・・続きを読む

疑わしきは罰せず  第213回

2024/10/09
 「袴田無罪判決」の中継をテレビでみて、その喜びの陰にいる熊本典道さん(故人)の悲痛な表情を思い浮かべた。熊本さんは9月26日、再審無罪判決をだした静岡地裁で、56年前、死刑判決文を書いた裁判官だった  ・・・続きを読む