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核兵器禁止条約発効を歓迎する

2021/01/22
 ヒバクシャが待ち望み、追求してきた核兵器禁止条約が22日に発効した。新社会党は心から歓迎する。

 日本政府はこれに背を向けているが、条約発効によって核兵器はついに違法の存在となった。もちろん、核兵器で脅す国家や政治家は国際的に違法国家であり無法者となった。核の傘に依存する日本政府はその共犯者といえる。

 核兵器禁止条約は核大国が主導してきた戦後の国際関係を、平和を希求する国際世論と多くの中小国の結束によって民主的・人道的に発展させていく大きな一歩となる。条約を採択した17年の国連総会では122か国が賛成し、現在条約批准国は51となり、今年中にさらに約70か国となる見通しだ。

 ビキニにおける米国の水爆実験から始まった原水禁運動が、日本の民主主義の基礎を固め、さらに国際的に広がって核兵器禁止条約として実った。この流れは止められない。

 問題は日本政府である。核保有国と非保有国との橋渡し役を努めるとのごまかしに終始し、米国の核の傘に依存し、米国の世界支配戦略に追随して恥じることはない。世界で唯一の戦争被爆国であり、平和憲法を持つ日本こそが武力を排する平和な世界をめざす国際世論をリードすることが国内外から求められている。

 また、膨大な核兵器の開発や維持をはじめ、巨額の軍事費を世界の貧困と新型コロナ感染の犠牲になっている民衆のために使うべきだ。戦争のない飢えることのない社会の構築こそが世界を平和に導く。新社会党は真摯にこの道を求め続ける。