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憲法アピール 2021年

2021/04/20
 目には見えないが、生物が生きるために酸素が必要なように、日本国憲法は戦争のない平和な社会で生活を守り、人間らしく生きる権利を保障してきた。5月3日、憲法施行74周年を迎える。

 しかし、安心と希望をもって日々を過ごすという、当たり前の社会が掘り崩され続けている。
そうならない、そうさせないために、憲法12条は規定する。「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」と。

 憲法が規定する平和的生存権や、働く権利としての雇用、誰もが人間らしく生きるための社会保障は、それを具体化し勝ち取ろうとする者と、変質させ空洞化しようとする者とのせめぎ合いが今日の状況である。

 私たちの眼前に広がるのは、働いても生活するに足りない賃金収入、そして、明日の雇用や営業に不安を抱かざるを得ない、すさんだ社会だ。その上、自己責任論の攻撃と心理的な壁により、生活保護にたどりつけない。

 富める者はますます富を独占し、雇用劣化と社会保障改悪を進め、社会を維持するための納税も消費税に付け替えて恥じない。さらに自らは、政府からの各種補助金を受けて利益を拡大する。
このような不正義を許さないために憲法がある。憲法改悪を許さず、人間らしく生きるために活用しよう。私たちは主権者だという強い意識をもって。

2021年5月3日